| 1月のお送りする有機栽培米は次の生産者です。 有機白米・玄米 コシヒカリ 笠井 佐知子 さん(栃木県那須町) 次回は2月7日(土)配送予定です。 御都合の悪い方ご連絡くだされば対応いたします。 |
新年のあいさつ
(有)日本の稲作を守る会代表取締役 稲葉 勇美子
心穏やかに新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。しかしコメ業界はとりわけ心穏やかに
迎えられる雰囲気ではないようです。令和6年産の米の数量は役所と民間に大幅なずれがあった
ようです。令和7年産米もしかり。8年産もいろいろ取りざたされております。一旦何かあれば
私たちの平穏な日常生活も根底から崩されるのではないかというもろさを感じさせられます。価
格の乱高下におどらされ「今だけ 金だけ 自分だけ」にならず、生産者も消費者も適正な価格
を編み出したいものです。当会のストレートな社名は漫画チックに見えてしまいそうですが、社
名にふさわしい活動をせねば、有機農業の進展のために旗を振り続けなければと、思いを新たに
しております。今年もご支援を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
NPO法人民間稲作研究所理事長 舘野 廣幸
新年おめでとうございます。昨年は、「米(こめ)」を取り巻く激動の1年だった、いや、「だった」という過去形ではなく、これから本格的な農業消滅の激動の時代が始まるという危機を感じた年でした。人類の「わがまま」に起因する自然破壊が、気候変動による農業生産の減少、イノシシやクマの被害、あるいはカメムシ類の大発生という人類への「しっぺ返し」となって、農業という大切な人類の台所を襲っています。にもかかわらず、政府は農村から人を無くす「スマート農業」や水田から水を奪う「節水型乾田直播」が未来の農業であるかのように煽っています。しかし、その先にあるのは農薬の大量使用と遺伝子破壊による自然と農業の消滅です。
私たち民間稲作研究所は、3000年以上にわたって自然と共生しながら人々の食料も培ってきた伝統的な稲作技術を継承し、農薬も化学肥料も遺伝子操作も必要としない永続可能な有機稲作の栽培技術と生命を大切にする地域社会を目指して、これからも活動して参ります。本年も皆様のご健勝とご活躍をご祈念申し上げると共に、民間稲作研究所へのご支援、ご指導をお願い申し上げます。
◆ 守る会の株主総会が開催される
先月12月12日、守る会の株主総会が開催されました。その概要について2点お知らせします。1点目の今年度事業報告では、売上高は7,880万円で昨年と比べて約380万円の減でした。。その主因は令和の米騒動で米の集荷が思うようにいかなかったことにあります。しかしながら、資材の売上げの増加と経費節減により当期純利益は少額ですが、黒字を計上することができました。
2点目の来年度に向けた課題ですが、それは会員の対応が、社会経済条件の変化で多様化したことです。コメの集荷が守る会の喫緊の課題であり、それに伴う他の利用料に齟齬が生じてきています。会員資格等規約の明確化などが話題に上り、3月上旬開催予定の生産者部会で取り上げる予定にしています。「生産者部会開催予定 2026年3月13日(金)」
◆ 今月の話題:農林業センサス結果を読み解く‐「大規模化」を問う‐
〇 2025年版の農林業センサスの調査結果(2025年2月現在、概数値)が11月28日に公表されました。まだ概数値で主だった内容の段階ですが、わが国の農家・農村の実相を知る上で貴重なデータですので、皆様にお知らせいたします。
〇今回の特徴点は、
①農業経営体の減少が続くなか、法人経営体は5年前と比べて7.9%の増加、
②1経営体当たりの経営耕地面積は3.7haとなり、0.6haの増加、
③経営耕地面積20ha以上の農業経営体の面積シェアが、初めて50%を超えるなど規模拡大が進展、という3点をあげています。
この3点に焦点をあてながら、中身を具体的にみてみます。
〇農業経営体:10年前は1,377千経営体数が、今回は828千経営体(減少率40%)で100万を割ってしまいました。その内訳は、個人経営体が1,340千経営体から42%減の789千経営体に対し、団体経営体(うち法人経営体)は37(27)千経営体から39(33)千経営体と増加し、とくに法人経営は22%の増と大きく伸びています。法人経営の70%は会社法人で29%の増となっています。
〇1経営体当たりの経営耕地面積:この点は北海道と都府県では大きな開きがあるので、都府県のデータは2.6haで10年前が1.8haですから1.4倍になりました。これを耕地面積規模別にみますと、10ha以上層は増加しているのに対して、10ha未満層は減少しています。ここでも大規模化の傾向が伺い知れます。ちなみに、北海道で増加しているのは100ha以上層です。
〇経営耕地面積規模別の経営耕地面積:総耕地面積における20ha以上規模の耕地面積率の推移をみると、2015年37.5%、2020年44.3%、2025年51.0%で、今回初めて半数以上を占め大規模化が進んでいることが窺えます。
少ないデータですが、わが国の農業は国が強力に推進しているように大規模化が着実に進んでいます。周知のように、農業、とりわけ水田農業は極めて「地域性」が強いので、その変容なども加味して大規模化の意味合いを考察する必要があります。地域は少数の経営体(農家)だけでは守り切れません。農村は生活の場でもあり、大小の様々な形の世帯の「大証相補」が不可欠です。城の石垣がその強さを端
的に示しています。また、わが国の製造業では大部分は中小企業が担っているではありませんか。
(文責 齋藤一治)
【予告】 2025年度 民間稲作研究所公開シンポジウム(概要)
1. 期 日 2026年2月14(土)~15日(日)
2. 会 場 コンセーレ(宇都宮市駒生町1‐1‐6)
3. テーマ 『持続的農業の推進と地域社会の展開方向』
4. 内 容
第1部 2月14日(土) 13:00~17:00
「みどりの食糧システム戦略の目標達成への推進方針」
基調講演 安岡 澄人氏(元農林水産省)
第2部 2月15日(日)
「稲作における有機的害虫対策の展望」
基調報告 日鷹 一雅氏(元愛媛大学)
斎藤 光明氏・古谷 愛子氏(オリザネット)