守る会・研究所便り2025年12月号

12月のお送りする有機栽培米は次の生産者です。
有機白米・玄米とちぎの星 ※  杉山修一さん(栃木県塩谷町)
[※2019年の大嘗祭の献上米。炊飯後も粒が崩れにくく、冷めてもおいしいと評判]
 次回は1月3日(土)配送予定です。
 御都合の悪い方ご連絡くだされば対応いたします。

『先人の知恵』を絶やすな‼―「発酵フェスタとちぎ」に参加して―

● 11月16日(日)、宇都宮市の大谷コネクトで発酵フェスタが開催されました。昨年の11月10日に第1回が開催され、今回が第3回目になります。主催は市民団体の「食と暮らしと」で、開催の目的は次のようにうたわれています。「先人の知恵と地域の宝を受け継ぎ、新しい感覚や情報を取り入れ、新しい時代に寄り添った心と体にやさしい食と暮らしを提案しよう」。

●当日の出店数は26でこじんまりした会場でしたが、お客さんの入りはけっこう多く賑わいを感じさせられました。お店を見て回って感じたことの1つに、個性ある店名がいくつかありました。その1つを紹介してみますと、守る会の隣のブースで、発酵バターを使った焼き菓子のお店の名は「と、お菓子。」です。お客さんとお菓子、仲間とお菓子など、お菓子を通じて誰もが親しくなり、ハッピーな世界になってほしい、という願いを込めて店名にしたとのこと。小さなお菓子の裏側に壮大な思いが込められていることに感激です。

●守る会は協賛店として第1回から参画。当日は勇美子社長と古谷さん・人見さんの3人がお客さんの相手を。楽しんでいる何人もの男性客が目についたとのこと。ブースにはビール、味噌、おこげ煎餅、それに古谷農産の酒、味りんが並べてありました。試食の効果は大きくて、食べて納得して購入される方が多く、味噌とおこげ煎餅は完売でした。口に含むとその良さが分かるのが有機食材の素晴らしさ。体によくて安心なもの=食べて美味しい、と実感される方が増えることを切に願います。

●会場のブラ歩きして感じたことを1つ。漬け物を販売しているブースがなかったことです(キムチ販売のブースが1つありましたが)漬け物は、冒頭に引用した「先人の知恵と地域の宝」が凝集された素晴らしい保存食です。この先人の多くがおばあちゃん達といってよいでしょう。漬け物はおばあちゃんの真心がいっぱい詰まった贈り物です。「ぬかみそ臭い」と揶揄されながらも、日本の食文化の一端を守ってきたのです。

●しかし、昨今は漬け物をつくる家庭が少なくなり、市販品が主流を占めています。市販品は見た目色鮮やかで、自家製の漬け物より市販品のほうに手が伸びるようです。市販品は防腐剤、食品添加物がたっぷりの食べ物になんです。かつて、農産物直売所にはかつて、家庭でつくられた漬け物が多く並んでいましたが、食品衛生法のハードルが高くなり、かなり少なくなってきているとのこと。おばあちゃんの技術=先人の知恵が消えないことを願うばかりです。
(文責 齋藤一治)

【一口メモ】

ちぃちゃなちぃいちゃな敵と味方:発酵は細菌やカビ類などの微生物を活用するわけですが、周知のように、微生物には病気の原因となる‘敵’と新たな価値をつくる“味方”があります。そこで、私たちは敵に負けない健康体をつくること、つまり免疫を持たないといけません。そのためには正しい食事(食品)が不可欠になります。発酵食品はそのため大きな味方になります。健康をサプリメントに頼り切るのは論外といえます。

【嬉しいニュース】

会員の長年の地道な活動が表彰される

宮田さん、長年のご活動がみとめられおめでとうございます。また、このような部門で、農業、しかも有機農業を取り上げ、村の功労者として表彰できる長野県安曇郡松川村も素晴らしい自治体と感じました。ご苦労しながら有機農業に取り組んでおられる農業者の方々も、先に旅立った矢口さんや稲葉も喜んでいると思います。ご健康に留意され、ご精進くださいますようお願い申し上げます。(稲葉勇美子) 【事務局より】宮田さんから手記を寄せていただきました。以下に紹
介します。

有機稲作26年―村の表彰を受けて―

長野県北安曇郡松川村   宮田 兼任(76歳)

11月3日、村に貢献したとされる4人が「技能功労者」として表彰されました。その中に、農業部門では初めて「有機農業として」私は表彰を受けました。信じがたい気持ちで表彰台に上り、村長が読み上げる「表彰」の内容に聞き入りました。会場の盛大な拍手を受けながら、紛れもなく認められたことを実感しました。その内容は、「多年にわたり卓越した技能をもって、農作物の有機栽培に取り組むとともに後継者の指導育成などに尽力され、農業委員として・・・」等々でした。

第2部の懇親会では、学校給食への無農薬米使用の着手のことで、小中の校長先生から「有難いことです」などの感謝の言葉もあり、村議会議員の半数が詰め寄って来られました。私が伝えたことは、農業危機の状況から抜け出すには、地球環境と子供たちの未来と、なだれ込む輸入農産物に向かう意識と、他産業でも農地を取得して農業分野で「新たなビジネス」を起こすことが可能になっていること、を伝えました。そこから『農業がどうあるべきか』、顔つきが変わっていることに大きな手応えを感じました。

<付記>

村の広報誌の宮田さん寄稿文から、箇条書き的に抜粋して宮田さんのことを紹介します

〇私が有機稲作を決意したのは50歳です。当時、稲作として生きるには余りにも希望の持てない日本の「食と農」のありようがもとになっている。

〇私は少年期に父親の農薬散布を手伝ってきた。軽装備で関わったのが原因と考えているが、体質が幾分「化学物質過敏症」になったらしく、とくに野菜の消毒などで薬剤を飛散するとしばしば体調不良を起こすことがあった。

〇そんな時、栃木県で除草剤を使わない有機稲作に取り組む「NPO法人民間稲作研究所」が設立されたニュースを見て、迷わず足を運びました。そして、土と身体は1つにつながっている「身土不二」を知りました。

【予告】味噌つくり体験会

まさしく手前味噌ではありますが、風味があってとても美味しいとの評判の守る会の味噌つくり体験会を、年明け2026年1月17日(土)と18日(日)に行います。会場はいつもの有機農業技術支援センターです。チラシを発送しますので、今回も皆さん方をお待ちいたします。
(稲葉勇美子)

【嬉しいニュース】

会員の長年の地道な活動が表彰される

宮田さん、長年のご活動がみとめられおめでとうございます。また、このような部門で、農業、しかも有機農業を取り上げ、村の功労者として表彰できる長野県安曇郡松川村も素晴らしい自治体と感じました。ご苦労しながら有機農業に取り組んでおられる農業者の方々も、先に旅立った矢口さんや稲葉も喜んでいると思います。ご健康に留意され、ご精進くださいますようお願い申し上げます。
(稲葉勇美子) 

【事務局より】

宮田さんから手記を寄せていただきました。以下に紹介します。

有機稲作26年―村の表彰を受けて―

長野県北安曇郡松川村   宮田 兼任(76歳)

11月3日、村に貢献したとされる4人が「技能功労者」として表彰されました。その中に、農業部門では初めて「有機農業として」私は表彰を受けました。信じがたい気持ちで表彰台に上り、村長が読み上げる「表彰」の内容に聞き入りました。会場の盛大な拍手を受けながら、紛れもなく認められたことを実感しました。その内容は、「多年にわたり卓越した技能をもって、農作物の有機栽培に取り組むとともに後継者の指導育成などに尽力され、農業委員として・・・」等々でした。

第2部の懇親会では、学校給食への無農薬米使用の着手のことで、小中の校長先生から「有難いことです」などの感謝の言葉もあり、村議会議員の半数が詰め寄って来られました。私が伝えたことは、農業危機の状況から抜け出すには、地球環境と子供たちの未来と、なだれ込む輸入農産物に向かう意識と、他産業でも農地を取得して農業分野で「新たなビジネス」を起こすことが可能になっていること、を伝えました。そこから『農業がどうあるべきか』、顔つきが変わっていることに大きな手応えを感じました。