守る会・研究所便り2026年2月号

2月のお送りする有機栽培米コシヒカリは次の生産者です。
有機白米・玄米 平田 敬義 さん(茨城県 稲敷市)
次回は3月7日(土)配送予定です。
御都合の悪い方ご連絡くだされば対応いたします。

味噌づくり体験会が開催される―「本質」を伝えることの重要性

  • 守る会の最大行事である味噌づくり体験会が、1月17日(土)~18日(日)の2日間に開催されました。今年も前年同様天候に恵まれ、屋外での行事は穏やかであることが何よりの恵みであることを、改めて痛感しました。
  • 今年の参加者は、初日が33名(20家族)、2日目が28名(14家族)で、昨年と比べてやや少ない結果でした。これは、農業振興事務所主催のグリーンツーリズムにエントリーしなかったこと、諸物価の値上がりで参加費が高くなったこと等、によるものと思われます。参加者はいわゆるリピーターの方が多いようで、味噌球をつくる手つきがそれを証明していました。
  • 作業に取り掛かる前に、開催の趣旨説明が稲葉さんと古谷さんから行われ、その概要は次のような内容でした。①味噌の歴史:500年前の奈良にある興福寺の「多聞院日記」に「大いなる豆」と記載され、味噌のことが書かれているのが最も古い文献のようである。②味噌の効用:1945年の長崎原爆投下の折り、聖フランシスコ病院の医師が治療薬もない中、ワカメの味噌汁と玄米だけを与えたところ、被爆者の多くに原爆症が発生しなかった。③味噌は栄養素の宝庫:「You are what You eat(あなたは、あなたが食べたものでできている)、④「国内製造」という食品表示に注意を!
  • 守る会の味噌づくり体験は、守る会の材料は有機大豆(さとういらず)、有機米の麹、天然塩(海の精)のみで、素材がしっかりしていることも無論ではあるが、上記のように、味噌(大豆)が持っている歴史性や「いのち」への寄与など、その本質を伝えているところに、長年続いているおおきな要因と言えるのではないでしょうか。
  • 東京から毎年参加されているご夫婦は、選定された素材を冬の自然環境の中でダイナミックに調理していただき、それに我々が手を加えられる、という贅沢なプロセスは他にないと思ったから、というのがその動機だと語ってくれました。人工的な味がしない、塩見がきつくない、原材料が明らかになっている等が、市販と比べた良さだと述べていました。とくに強調されたのは、稲葉先生の思想なり姿勢も同時に伝えてほしい、ということでした。
  • 今年も勇美子社長手製の「甘酒」が提供されました。1升炊きの電気釜でつくった甘酒は2日間とも釜の中身がほぼ空になりました。両親と一緒の姉妹(小3と年長)は、味噌はあまり好きではないけど、ここの甘酒は美味しいとお代わりしていました。

【今月の話題】 

原発再稼働と地方創生

  • 本年1月、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所が14年ぶりに再稼働されました。やはりというか、ノド元過ぎれば何とやら、です。されど、すぐに不具合を生じ停止状態になっています。周知のように、東日本大震災後、国内の原発は一時すべてが稼働を停止しました。大量の放射能の放出、16万人もの地域住民の避難、土壌の放射能汚染、農林水産物の出荷制限等々、原発事故によるその甚大な被害は今なお、すべてが解決しておりません。
  • しかしながら、ウクライナ戦争で原油価格が高騰し、国民の暮らしや企業活動に負担が増しただけではなく、脱炭素社会への加速とエネルギーの安定供給を図るために、原発の重要性は高まってきている、というのが政府の見解のようです。
  • わが国の原発が立地されている自治体は、(表現が不適切ではありますが)人口減少が進み、これといった産業がなく財政力が弱い地域です。そのために、原発を誘致して財政力を高め、地域を活性化させることをねらっているわけです。しかし、この地域活性化方策は危険負担が極めて大きい手法であることが、福島原発事故が如実に示しています。
  • 柏崎刈羽原子力発電所の電気は、首都圏(東京と置き換えてよいでしょう)に供給されます。つまり、東京都民は新潟県民が危険(大袈裟に言えば死)に曝された状況で、電気を利用していることになります。考えを敷衍してみますと、水や農産物など生命に直結する資源も、100%を他県に依存しています。つまり、東京の生活インフラは極めて脆弱な状況にあるわけです。
  • 以前から地方創生の重要性が叫ばれておりますが、近年は逆に、東京(首都圏)一極集中が強まってきており、都市と農村との発展が極めてアンバランスになってきています。都市であれ地方であれ、格差のない公正な社会が実現され、誰ものが等しく「基本的人権」が享受できることを、切に願います。地方創生のカギは、その基幹産業である農業をはじめとす

♥消費者会員の方からのお便り♥

山梨県在住の田辺真一様から、守る会・研究所便りの新年号の読後感が送られてきました。かなりの文字数なので、失礼ながらページ数の関係で、その抜粋を記載させていただきます。田辺さんの心温かさに感謝いたします。

「新年のあいさつ」を拝読しました。農業をはじめとする第一次産業部門が、国民の平穏な生活を支える源であることを強く思います。農作物や物資など多くの部分を中華人民共和国や米国から輸入に頼る現状では、時期はともかく確実視されている南海トラフ地震発生を考えますと、大変憂慮されます。「日本の稲作を守る会」名は、農薬・化学肥料・遺伝子組み換えを取り入れない有機農業で、日本国民の命を守るんだという存在感を示しています。消費者の理解を得ながらも、生産者が存続し得る価格は最も基本的なところです。

【今月の話題】でも述べられているよう農業は、地域住民と共に生産・生活の場を確保していくものであり、そこに自ずから地域特性が育まれて行きます。命というものは大規模化された効率一辺倒では、感情・感性の無い処では、五感との触れ合いが無い処では生まれません。国民と共にです。(略)